インターネットは楽しくなくなったのか?

そうだね、あの頃のインターネットは楽しかった。
を読んだ感想ってか思ったところってかメモ。


私は、インターネットを通じてチャットしたりウェブページを作りはじめた時期からかれこれ10年たちました。個人的にTumblrTwitterFacebookにいまいち入れ込めないのは、この書き込みにある「Tumblrではtwitterではいつまでも同じネタがぐるぐる回っている。」という点です。

自分が初めて見た物の感動を「シェア」したり「リツイート」したくなる気持ちは理解できます。しかしちょっと待って下さい。その情報は果たして新鮮でしょうか?その情報は本当でしょうか?

【1】J.P.モルガン社長の投稿コピペはcraiglistでのやり取りであり、実は続きもある( http://www.craigslist.org/about/best/nyc/445962092.html )が、女性が懲りていない様は美談にいらないって事なんでしょうか。これを含めて面白い!…はずなんですけど。しかし、J.P.モルガンの社長は残念ながら出てきません。出てこない方が面白いし、原文の返しの方が面白いです。無駄な脚色は邪魔です。大抵「面白くしてやろう」と改変したりその改変に疑いを持たない人は情報をダメにしています。面白さ抜きにしてもこれは情報の捏造であり、「それでも感動したんだからいいじゃん!」って思う人は食べログのヤラセランキングに騙されて「それでも美味しく食べれたからいいじゃん!」と言うのと同じです。改変・捏造という観点からやはりコピペ・ヤラセランキングは、私は共感できません。共感できる人もいるでしょう。それはそういう価値観ですが、インターネットの動向を見ていると嘘でも感動をシェアしたいって人よりも騙されたくないという人の方が強い気がします。嘘が含まれている内容をシェアするってことは嘘を流布するのと同じ事です。

【2】"ジブリの飲み会"の絵はちょっと状況が違います。情報は比較的新鮮ですし、絵自体は改変がありません。しかし、この絵の作者は2chのまとめサイト『BIPブログ』( http://bipblog.com/archives/3772426.html )でツボったと言って書いています。2chニュー速VIP)で建てられたスレが昨今話題のまとめブログでまとめられ、面白いと思った絵の作者が情報に”絵”という付加情報をつけたました。絵のテーマは”ジブリの飲み会”という構図を想像した時にどんな図を想像するか・どういう飲み会だったら面白いか?という2chで楽しまれた想像を絵に落とし込んだから凄い、そして面白いのです。つまり、絵を見てまとめサイトを見て、2chのスレを見て初めてある一定の"楽しみ"を共感できます。

 

さて、この2つに共通することは、元ネタを人がシェアしているところにあります。両者とも元ネタは面白いです。っが、シェアの方向性が違います。【1】は面白くするために嘘や脚色を交えて情報がシェアされています。【2】は面白くするためにより、自分で面白い情報を創造し、付加して情報がシェアされています。つまり、【2】の絵の作者の情報のシェアの仕方は面白いです。2chで楽しんだ人、まとめサイトを見た人でも付加された創造物でさらに面白いと感じます。1次ソース・2次ソース・3次ソースを知っていても面白く感じられる情報のシェアは今でも行われていて、インターネットは楽しいです。

では、楽しくないと感じる【1】の方はなんで楽しくないと言うと1次ソース・2次ソースを知っている上で情報が再度回ってきた場合「あれ?」って思うのです。「自分の知っている内容と違う」…と違和感を覚えます。元ネタ等を知らない人は楽しいかもしれません、しかしたいてい自分に回ってくる情報は古いと認識したほうがいいです。

さらに、シェアする時は自分で創造した物を付加してシェアすると面白いかもしれません。はてブがソーシャルなんちゃら的に面白いと感じるのは、ブックマークの情報を共有する時にコメントが残せ、それを公開できるからです。ただの感想より突っ込んだ意見の方が人は面白いと感じたりするものです。だから、はてブのコメントは記事にネガティブなコメントが増える傾向にあるのでしょう。記事を読んでちょっと共感したあと、コメントは記事にネガティブなコメントを発見すると「!」ってハッっとされ思わず星を…ってなったりならなかったり!

ツイッター・タンブラー・フェイスブックはグルグル同価値の情報がぐるぐる回っているからであり、誰も自分で何かを創造して付加しようとしていないからである。まぁ創造って言うとちょっと大げさで語弊があるけど、ようはアタマの中の妄想をデジタル化すればいいんですよ。

例えば【2】の情報を回す時であれば、私だったら絵の自分なりの分析を載せるでしょう。例えば以下のような感じで

それぞれの卓上の料理にある行っていの共有性から推察するに典型的な居酒屋のコースであることが伺える。サラダ・海鮮・揚げ物・ご飯物・鍋。たぶんそれぞれの長テーブルに3セクション。合計34名なので、一部人外もいますがだいたい1テーブルに5人です。わりと窮屈ですね…

うわーつまんねぇな! まぁコースの進み具合から誰が大食いとか、ポルコが追加で頼んだ肉?のせいで幹事のムスカが切れて喧嘩していて隙に肉をヒンがこっそり持ち去ろうとしているとか、ハウル・ソフィ&アスベル・ナウシカテーブルは話すのに忙しいから箸が進んでいないとか、妄想が膨らむじゃないですか!!!

 

それを自分なりにデジタル化して面白いと思えば付加してシェアすればいいんですよ。きっと誰か共感して、より面白いものを付加してシェアしてくれます。

新鮮味が無いと面白みも薄れます。面白くシェアするようにするとインターネットを楽しんでいる人達と一緒に楽しめます。ただ情報を左から右(いや、右から左か)にシェアしているのはつまらないんですよ。インターネットがつまらなくなったのではなく、つまらなく情報を回す人が増えたってだけ。類は友を呼ぶって言葉も忘れずに。

インターネットを楽しんでいる人達ってなんだよって疑問もあるけど、2500字超えとなって疲れたので今日はこのへんで。